ハノンは必要か
こんにちは。東京都小金井市の個人ピアノ教室、Una Classe di Pianoforteです。
ピアノを学ぶ多くの人は、「ハノン」と呼ばれる練習曲集を一度は耳にしたことがありますよね。ハノンは、指の独立性やスピード、正確性を高めるためのエクササイズの詰まった一冊です。
しかし、「本当にハノンは必要なのか?」
こんな疑問を持ったことはないでしょうか。
そうなんです。
ハノンを弾くのがつまらなくなって、ピアノをやめてしまったという方も少なくないと思います。
確かにテクニックの向上に特化しているために、音楽性が感じられないという欠点があります。単調な練習が続くことで退屈になり、モチベーションが下がることもあるでしょう。
しかし、この練習曲集は反復的でシンプルなパターンの練習が多く含まれているからこそ、たくさんのメリットがあるんです。
まずこのシンプルさが、指の筋力増強に役立ち、指の独立性を高めてより速く動かせるようになります。
また、一定のテンポを保って弾くことでリズム感が養われ、演奏中のテンポのブレが少なくなります。
そうは言ってもハノンは…
という方に他にも似たような効果がある練習も紹介しますね。
それは、スケール(音階)やアルペジオ(連続する分散和音)といった練習です。
指の独立性を担保しながら、調性感、和音の構造理解にもつながるんですよね。
さらに、ショパンやリストのエチュード(練習曲)も、テクニックを向上させるだけでなく、音楽的な表現力も高めることができます。これにより、ハノン以外でもテクニックと音楽性を同時に磨くことも可能なんです。
ハノンは、指の強化や基礎技術の習得において有効なツールである一方、必ずしも全てのピアノ学習者にとって必要不可欠なものではないんです。
あなたなら、どうしますか。